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「生物多様性保全とビジネスをつなぐ仕掛け」

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生物多様性特集
環境・エネルギー研究本部 主席研究員 橋 徹

企業が生物多様性保全に取組む場合、本業におけるリスクや機会として対応するアプローチとCSR活動として対応するアプローチがある。本業との関わりの中では、国内のみならず、海外の原料調達先における生物多様性への配慮など、国際的なサプライチェーン全体での取組が求められる場合がある。特に生物多様性に対してネガティブな影響が大きい場合には、関連する商品の不買運動が起こり、企業価値が著しく下がる場合がある。まさにこのような事態は企業にとって大きなリスクである。逆に、生物多様性への配慮を商品の価格以外の差別化要素の一つとしてアピールしていく取組もある(MRI Eco. Weekly 「生物多様性特集「生物多様性を通じて製品ブランドを構築し、競争力を高めるマーケティングとは?」を参照)。また、本業の中で生物多様性保全との関わりが弱い企業においても、多くの企業がCSR活動の一環として、例えば地域の緑化活動等に参加している。MRI Eco. Weekly 2011.9.5